赤坂街歩き

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遠く赤坂の名残を伝えて今も健在な赤坂ならではの伝統工芸

赤坂二丁目 清水商店 清水賢一さん

清水商店の飾り金具
清水商店の飾り金具

清水商店は赤坂で襖の引手金具を製造販売して、70数年になろうとしている。今、「襖の引手金具」と言ってもわかる人の方が少ないのではないだろうか。

ましてや「長押(なげし)─襖の上に渡してある装飾的木材─の釘隠(くいかく)し金具」などと言われては、まったくわからない人のほうがほとんどかもしれない。昔はどの家にも襖はあったし、その昔日本家屋のなかに襖の引手金具に贅を凝らすのが流行った時代もあったとか。安土桃山時代の茶室や徳川時代の武家屋敷の建築物にはその風潮が色濃く、競って独自なものを創ったそうだ。


清水商店が赤坂で創業したのは大正8年 、当時、引手金具の他に「タンスの繋ぎ金具」も製造していたとか。しかし、震災以後は、赤坂の高級料亭の注文品が中心になったそうだ。その頃から、東京には高級な引手金具を造れる高度な技術を持ったお店は数件しかなく、東京中自転車で配達して回ったほどだったとか。

戦後の住宅ブームのなかで量産ものが多く出回るようになり、高級品を造っていた業者はすっかり姿を消してしまい、東京で残ったのは清水商店ただ一店。京都を除くとこのような精緻な細工の施された引手金具を扱っているはここだけしかない。

最近の建築は、西洋化して和室がない家庭が増えている一方で高級和風建築の家屋を建てる人や茶室建築に凝る人なども少なくなく、そういった人たちが日本全国から清水商店を訪ねてくるそうだ。ちょっと赤坂にしては古風な造りの店内を見回すと、安土桃山時代の建築を偲ばせる豪華絢爛たる引手や桂離宮の茶室を思わせる質素で洗練された精緻な引手など多種多様なものが飾られている。普段はあまり気にも止めない引手金具にもさまざまな模様があり、襖絵や部屋とのバランスなどに細心の心配りがされているのには感心させられた。清水さんは「誰にでもお店に立ち寄って中を覗いて見てほしい」という。忘れかけていた日本の文化を再発見してみるのもいいかもしれません。


この記事は「赤坂タウン誌 Vol.2(1991年秋季号)」に掲載した内容を復刻掲載いたしました。

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